【アメリカ 輸入制度】

1.AMS(Automated Manifest System) ＝自動通関システム

米国税関と船会社、航空会社が相互に接続する通関システム。
通関業者と税関とが接続するコンピュータと連携して輸送途上（米国到着前）であっても通関が可能で、
到着地での配達や転送手配などが迅速に行える仕組み

＜AMS情報フロー＞

2.課税標準

"輸入量”と”輸入FOB価格”を基準に課税

3.米国企業が輸入者となる為に必要な証書

1）Continuous Bond = 通関定期詔書
2）Single Entry Bond = 通関個別輸入証書

4.通関業者が輸入者より取得が必要な証書・情報

1）POA（Power of Attorney) = 通関委任状
2）IRS（The Internal Revenue Service) No. = 米国税務登記番号
　＝IRSとは、米国の連邦政府機関の名称で、連邦税に関する執行・徴収を担当する米国国税庁

＜POAとIRS No.＞

5.REMOTE LOCATION FILING （遠隔地通関）

米国内において、貨物到着地（空港）と異なる地点での輸入申告手続きが可能（許認可制）
Aフォワーダ社（A社Chi）がRemote Location Filling の認可取得済み。
ORD以外の空港（LAX,ATL等）に到着した貨物においても輸入申告手続きが可能。

ただし、輸入者がContinuous Bondを所有し、かつA社が当該輸入者よりPOAを取得していることが条件となる。

※Remote Location Filling事例（2009年6月）
SHPR:X社
CNEE:Y社(Michigan)
配達先；Torrance,CA (LAX空港）

本来のルートはX社→Y社→配達先であったが、納期の都合により、配達先への直接納入依頼あり

①Y社はContinuous Bondを所有
②AフォワーダーはY社のPOAを所有
→①②でRemote Location Fillingの条件クリア

＜輸送実績＞

引取＆輸出通関	:	6/16.2009
ATD Nagoya	:	6/17.2009
ATD Narita	:	6/18.2009 22:00
	↓	A社Chi 輸入申告
ATA Los Angeles	:	6/18.2009 04:00
	↓	A社Lax 配達手配
POD	:	6/18.2009 11:45

6.TOSCA（Toxic Substances Contorol Act）

有害物質規制法のことで、健康や環境に相当な危害を及ぼす商業用化学品を規制する法律

1）監督官庁
環境保護庁（Environmental Protection Agency = EPA ）

2）規制される化学物質
商業用に米国で製造、加工、または輸入される化学物質で、「既存化学物質」と「新規化学物質」に分類される

3）規制除外物質
農薬として使用される殺虫剤、放射性物質、食品、食品添加物、医薬品、化粧品等は含まれない。
ただし、家庭用に使用される殺虫剤（蚊、ゴキブリ、ハエ用等）はTOSCAの対象になる。

「既存化学物質」のリストはTOSCA Inventoryと呼ばれ、約85,000の化学物質を収録している。
一方、TOSCA Inventoryに含まれていない化学物質は「新規化学物質」と分類され、製造開始の少なくとも90日前に
製造前届け出（Pre-Manufacturing Notice = PMN）もEPAに送付しなければならない。