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<<貿易実務>>

<<貿易実務>>

1.貿易取引

国内取引でも、貿易取引でも売り主と買い主間で取り交わされる売買契約という点で同じ

売主が商品を売り申し込みし、買い主がそれを承諾すれば
売買契約成立

その後、売主は商品を買い主に引き渡し、代金決済を受ける。

1)貿易取引と国内取引が異なる点

貿易商品やサービスが国境を超えて取引され両国の環境の相違により、特に以下が異なる

①取引交渉の方法
②契約の仕方
③決済方法、通貨の違う相手との取引、為替変動
④リスクの程度、離れた相手との取引、運賃上乗せコスト、商品の被災度大
⑤輸出入通関手続きが必要となる。(国家の介入度大)

2)貿易取引の流れ、及び輸出入実務の流れ(貿易の仕組みとその関係者)

3)特殊貿易

❶加工貿易

 *順委託加工貿易・・・・・外国から原料、材料費を輸入し、それを国内で加工し、製品として輸出する貿易
 *逆委託加工貿易・・・・・外国に原材料とデザインやそれにまつわる資金等を提供して加工させ、加工された製品を輸入する貿易

❷中継貿易

 A国からの貨物を、C国に輸入・加工し、B国に再輸出する貿易

❸三国間貿易、多国間貿易

 事業者が国内において購入した資産を、国内に搬入することなく、他へ譲渡する貿易
 例えば、日本の会社が海外の輸入者と商品売買契約を結び、購入される商品が海外の業者から海外の輸入者へ直接輸出される仕組み

4)貿易取引条件

貿易取引条件(=売買契約)に不可欠な条件とは・・・・・

(1)商品の品質、価格、数量
(2)受け渡し条件、納期
(3)決済条件

2.代金の決済方法

1)支払い時期

前払い(Payment in advance,Advanced Payment)
後払い(Deferred Payment)
同時払い(Cash on Payment)
現実的には売り掛け期間が発生する
交互計算(Open Account)ネッティング

2)決済手段

信用状(Letter of Credit,L/C)決済
支払い渡し(Document Against Payment,D/P)
引き受け渡し(Document against Acceptance,D/A)
電信送金(Telegraph Transfer Remittance)
普通送金(Mail Transfer)
送金小切手(Demand Draft)
郵便為替

3)期限 (sight)

at sight
確定日後定期払い At ●●days after B/L date
一覧後定期払い  At ●●days after sight
D/P at ●●days after sight

4)ネッティング(Netting)とデビッド・ノート方式による代金請求方法について

従来は、輸出と輸入資金を別々に外国為替銀行に持ち込み総額で決済しており、手数料を輸出と輸入で別々に払っていましたが、
新改正外為法では、海外子会社を含むグループ企業同士のネッティング取引が解禁され、一定期間に生ずる債権・債務を記帳し、一定期間経過後に
累積した分を相殺してネット(差額)で決済することが認められた。この相殺勘定処理ネッティングという。

通常、代金を請求する場合、請求書(インボイス)を送付して、その支払いを求めるのですが、継続的な取引のある場合は、
デビット・ノート(debit note)で処理する方法があります。
このデビット・ノート方式は、一種のネッティングで、外為法貸借起と呼ばれ、送金手数料・為替手数料・為替リスクが大幅削減されます。

*デビット・ノート及びデビット・ノート方式とは、
デビット・ノートの発行者側が、相手側に対して受け取るべき債権が発生した場合に、相手側勘定の借方(debit side)に
その金額を計上して、その債権の内容と金額等を相手側に通知する支払い請求書のこと。

これにより代金を請求する方式をデビット・ノート方式という。

また、返品、値引きなどが発生した時には、発行者側は相手側に対して、クレジット・ノート(credit note)を発行します。
日本では赤伝と呼ばれることもあります。

デビット・ノートとクレジット・ノート上の金額相殺で、賃借残高の差額を決済します。
差額の決済なので、一種のネッティングとなります。
ただし、相手先の国の事情で、為替管理上相殺勘定処理が認められない場合があります。

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